糖尿病患者の多くを占める「2型糖尿病」

糖尿病患者の多くを占める「2型糖尿病」

ほとんどの人は2型糖尿病

日本の糖尿病患者のほとんどの割合を占めるのが「2型糖尿病」です。血液中のブドウ糖(血糖)が通常より多くなる病気で、初期は自覚症状がほぼありません。しかし、血糖値が高い状態を放置しておくと、そのうち全身の血管や神経に障害が発生し、合併症を引き起こすようになります。2型糖尿病は元々の体質や高カロリーな食事、高脂肪、運動不足など様々な要因で発症します。インスリン分泌量や効果が低下した後、インスリンの作用不足を引き起こします。インスリンは血糖値を下げる働きを持つ、すい臓で生成されるホルモンです。病気の進行を防ぐためには、このインスリンの作用不足を改善する必要があります。

インスリンの作用不足

通常、糖分を含む食べ物は唾液や消化酵素の働きでブドウ糖に分解された後、小腸から血液に吸収されます。「食事によるブドウ糖増加」→「すい臓からインスリンが分泌」→「筋肉などにブドウ糖が送り込まれる」→「身体活動のエネルギー源として利用」という流れですが、インスリンの作用不足が起こるとブドウ糖の処理が上手くいかず、血糖値が高いままになります。
インスリンの作用不足には2つの原因があります。ひとつは、すい臓の働きそのものが弱まることです。もうひとつは、肝臓や筋肉の組織がインスリンの働きかけに対して鈍くなり、効きにくくなることです。体質以外にも、食べ過ぎによる肥満や運動不足などが原因でインスリンの働きは鈍くなります。
インスリンの分泌を促すのは小腸にあるGLP-1というホルモンです。このホルモンは血液を介してすい臓に運び込まれ、すい臓にたどり着いた後にインスリンの分泌を促します。この作用により効率的にインスリンが分泌され、血糖値を下げることができます。治療の際は、外から直接インスリンを投与する以外に、GLP-1の分泌を促す薬でインスリンを増やす方法もあります。

高血糖による毒性

2型糖尿病の主な原因は日々の生活習慣の乱れです。食べ過ぎや運動不足により、肝臓や筋肉に脂肪が蓄積してインスリンの働きが低下します。発症早期段階は血糖値が高い状態に対してインスリンを多く分泌させようと身体が反応しますが、その状態が長引くといずれ機能が低下し、インスリンの分泌が鈍ります。その結果、さらなる高血糖を引き起こし重症化していきます。このように高血糖がさらなる高血糖を招く悪循環に陥ることを「高血糖による毒性」と呼びます。高血糖による毒性を放置していると、いずれ様々な合併症を引き起こし、最悪の場合命にかかわります。

糖尿病について深く知る

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    国内の糖尿病患者のほとんどは「2型糖尿病」を患っています。主に、生活習慣の乱れが原因で発症します。血糖値の異常を放置し続けていると重大な合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見と適切な治療が求められます。

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    「1型糖尿病」はインスリンの継続補充が必須の難病です。発症率が非常に低いので臨床現場で担当する機会は少ないかもしれませんが、糖尿病ケアのプロフェッショナルとして活躍していくのであれば知っておかなければなりません。

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    「糖尿病看護認定看護師」は糖尿病に関する高度な知識と技術を有した者にのみ与えられる専門資格です。試験を受けるためには一定の看護実績が求められるため、資格取得を目指す人はあらかじめ要件を確認しておきましょう。

糖尿病治療での看護師の役割

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